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院長挨拶

70年の歴史、そして未来へ

「病院全体の状況や方針をしっかりと把握することが是非とも必要で、その基礎の上に職員の意見、考え方を十分くみ取って生かす努力をすること。こうするには日頃からさまざまな職員と真心を持って接し、信頼関係を築いていくことが肝要。患者さんに接するのと同じように、今まで通り自然体でいけばよい。」

私は平成14年に当院脳神経外科医長に着任し、平成21年に診療部長を拝命いたしました。思えば当時脳神経外科医は私一人でしたので、外来や入院患者さんの対応はもちろんさまざまな病院業務に追われ、いささか疲れを感じていた頃でした。さらに歴史ある加納岩病院の当時の職員は、そのほとんどが私よりも職歴が長く人生の先輩でした。果たしてこの若輩がまとめることなどできるのか。弱気になっていた私は、師と仰ぐ先生に時候の挨拶をかねて手紙を書きました。冒頭の一文は、そんな私に対する師匠の叱咤激励です。今でも折にふれ読み返し、初心を忘れないようにしています。

病院はさまざまな分野のプロフェッショナル集団です。もちろんスタッフ一人一人にご家族があり、それぞれの幸せはご家族の幸せの原点となります。仕事にやりがいを感じる、自分の経験や技術が存分に発揮できる、人間関係を良好に保つ、自分の仕事が正当に評価される、そして何よりも自分が医療チームの一員であることを実感できる、そうした充足感がプロとしての誇りになり、ひとりひとりの幸せを生み、集まって莫大なエネルギーを発生させます。そこには決して自己犠牲の精神は必要ない。患者さんの幸せは、そうした我々の幸せがあってこそ実現できるものと考えます。

70年間,先輩方が地道な努力で築き上げてきた社会医療法人加納岩。職員ひとりひとりの幸せを礎石(そせき)として心柱(しんばしら)として一層ずつ着実に組み上げていけば、これからも地域におけるその役割を全うできるでしょう。
何よりもまず我々が幸せであること。 その一員である私も、「真心を持って、自然体で」職責を果たしたいと思っています。


平成30年4月
加納岩総合病院 院長 浅利 泰広

 

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